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スナフキンのテント色のスープ

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・・・栄養満点だけれど、何とも言えないこの色・・・。
緑のレンズ豆でスープを作ると、こんな色になります。
そしていつも、「スナフキンの帽子の色、コートの色、テントの色みたい」と
思うのです。手元にある「ムーミンママのお料理の本」には、
スナフキンにちなんだレンズ豆のスープも登場しますが、こちらは「オレンジ色のレンズ豆」で。
カレー風味にサワークリームを使った、なかなかリッチなスープのようです。
なかなか美味しそうなレシピだけれど、スナフキンならば、ここはワイルドに
(もちろんブレンダーなどにもかけないで)ミドリ色のレンズ豆を一掴み、
あとは少量の玉葱とじゃが芋くらいの具で、最上の食卓の一皿とせねば
ならないところでしょう。
*
子供の頃、唯一ファンレターを心から書きたい!と思った人は
ムーミンの作者のトーベ・ヤンソンさん。
原作の本を読むまでは、ムーミンは日本のテレビがつくったキャラクターだと
思い込んでいました。だから、ある日父親の書棚にあちらのムーミンの
ペーパーバックを見付けてびっくり!「こんなの、ムーミンじゃない・・・!(涙)」
いえいえ、当時のアニメのムーミンのほうが原作者を困惑させた
原作とはかけ離れたアニメ絵のキャラクターだったのですけれど・・・。
(それでも、アニメのムーミンだって当時の子供達にとっても愛されていましたけれど!)
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思えば、スナフキンも原作ではハーモニカを持ち歩いていたけれど、
テレビではギター(フォーク??)でした。時代だなぁ。

大人になってから訪れた、デパートで開催された「ムーミン展」に、
トーベ・ヤンソンさんの描いた初期の原画に衝撃的(?)な一枚がありました。
ムーミンらしき生き物の水彩画、それともそれはまだ「ムーミントロール」ではなかったのかも。
「ムーミン」が生まれる前の、なにか得体の知れない妖精とも妖怪とも知れない
シルエットのいきものが、左側に門のある家、奥にたったひとつ点いた街灯の光源、
右に、長く影の伸びた街路樹のある道を
(右側から、シャワーのような光?それとも雨?を受けている)
口を半ばひらいたカオを横に向けて歩いてゆくそのいきものの眼だけに
モノクロームの世界の中で、一点だけ赤い彩色が施されている・・・。

そうそう、子供の頃にもう一人、ファンレターを書きたかった人を
思い出しました!「妖怪図鑑」を描いた、水木しげる先生。
トロール族は北欧の妖精の一種だけれど、この初期の水彩画を見る限りでは
完全に「妖怪」の佇まいです。コドモの頃に見たら、これまた悲しく
なっちゃいそうだけれど、(笑)オトナになった今ではこれもまた大好きなムーミン画です。
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このあたりのカットは日本で出版された「~彗星」には載っていないかも。
「ムーミン谷の彗星」は、ヤンソンさんは幾度かタイトルを変えて
内容も書き直しをしています。
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多すぎるシワが悲しかった一枚。(涙)少年よ、何を想う・・・。
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小学生の頃、一番好きだった作品は
「ムーミン谷の仲間達」の中の「この世の終わりにおびえるフィリフヨンカ」。
その後、いちばんシリーズで好きな作品を挙げるなら・・・どれも大好きなのだけれど、
「ムーミン谷の11月」でしょうか。

秋になると、ムーミン谷が無性に恋しくなります。
心をムーミン谷に「逃避」させたくなってしまう・・・そんなとき、ムーミン谷へのトリップの
手助けになるのは、こんなレシピのスープの一椀なのかも。
例え、一生のあいだフィンランドを訪れることができなくても、
ムーミン谷はそれぞれの心の中にあると、読書のすばらしさを最初に教えてくれたのが
トーベ・ヤンソンさんでした。皆様も、よい秋の季節をお過ごしくださいね。

ついしん:レンズ豆のスープには、レモンを絞るのをお忘れなく。おためしあれ!
追伸:2
今朝は、うれしいことがひとつ!
わたしの大好きな尊敬してやまない詩人の方のあたらしいご本ができあがり、
手元に届いてまいりました!
今回、わたしがささやかなカバーのカット画を手掛けさせていただいております。
こちら、後日改めましてきちんと書影も含め、ご紹介をさせていただきますね。
どうぞ、おたのしみに!

*---(引き続きこちらもインフォメーション!)---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*---*

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by junekite | 2012-10-10 14:05 | 日々帖
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