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善き人の靴と古書----TACHINO Chieさんの靴

金沢在住の靴職人、立野千恵さんによる靴の展覧会
「善き人の靴と古書展 古き良き時代の耽美をたしなむ」へ
会期終了直前に行ってまいりました。
ボタン穴のかがりに至るまで、全てハンドメイドによるボタンブーツや
先の尖ったスリッパのようなバブーシュ、古布を使用したフラットシューズ。
余りにも典雅な靴の数々とその制作にまつわるものたちによる
魅惑の空間に心躍り、ついつい、長居をしてしまいました。
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ボタンブーツのボタンを穴に通すための専用の道具がある、と聞き
とても心惹かれ、すると麗しの靴職人の立野さんお手ずから
試しに履かせて頂いたブーツのボタンをひとつひとつ、フックで嵌めて
見せてくださいました。(何とももったいないことです~)
その優美な道具の存在意義と所作に感動!昔の皮手袋のボタンなども、
こういった専用のフックでひとつひとつ、留めていたのですね。

この日は和装だったのですが、せっかくなので是非ぜひ!と
勧めてくださったこともあり、足袋の上からボタン靴を履かせていただいたところ
歩いてみて、今まで感じたことのないその履き心地にびっくり・・・!
生まれてこのかた自分がそのときどきで履いてきたクツというものは
何だったのだろう?と、概念がひっくり返ってしまうような感覚、
歩くほどに足裏が息づくような、
ふわりと包み込むようだけれども、足裏から身体の全体の
均衡がつくり直されてゆくような・・・。
御自分で作られた靴しか履かない、と仰有る立野さんが
御自分の靴について「生き物を履く」、と表現をされたその言葉が
感覚として、足裏から伝わってくる心地です。
これで、自分の足に忠実なオーダーメイドの靴ならば
いったいどんな足裏の”天国”が待ち受けていることでしょう・・・?

中世の薬局で調合されたレシピのハーブティーをいただきながら、
それはもう眼からウロコ、というよりも足裏から何かがダイレクトに
伝わって何だか今でもその感覚が忘れられないこの頃。
ああ、いつかボタンブーツのオーダーが出来る身分になれるのでしょうか・・・。
*
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おまけ:
東京ミッドタウン1Fのフジフィルムスクエアで
31日まで展示されているウィン・バロックの無料の写真展もよかったです。
どこかで見知っていた作品も二、三点。ウィン・バロックの、波や浸食された岩、
光や樹木、森などの写真が好きです。
ここフジフィルムスクエアではいつも何かしら無料で写真の展示がされ、
貴重な古いカメラなども数多く展示されていつでも見られるので
うれしい限りです。
(花瓶を洗うために皿の上に球根を取り出したら、何だか麺類みたい・・・。)

あ、ワタクシの去勢歌手&靴職人マンガ「シューメイカー」(2005)も、どうぞよろしくです!
(笑・品切れ間近!)







TACHINOChie
by junekite | 2014-03-09 16:38 | 日々帖
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