<   2016年 04月 ( 2 )   > この月の画像一覧

「白いバラの咲く頃に。ダゲレオタイピストに捧ぐオマージュ展」が始まります。

いち早いお知らせはtwitterから。


初夏のような風が、新緑の木々の間を吹き抜けて
気が付けば窓辺の白のミニバラのグリーンアイスも
来る五月の装いのために、数多くの蕾を膨らませ始めています。
いよいよ5月の6日(金)から9日(月)まで、
Gallery SAGA(ギャラリーサガ)にて
拙著「ダゲレオタイピスト」(2009年 青林工藝舎刊)へのオマージュ企画
「白いバラの咲く頃に。ダゲレオタイピストに捧ぐオマージュ展」が
開催されます!私も、ささやかながら小品を出品するはこびと
なりましたので、駆け足ご紹介してまいりたいと思います。
d0222386_1564967.jpg

直筆モノクロームペン画二点は、単行本「ダゲレオタイピスト」の
壮麗なカバーデザインのパーツ絵に実際に使用した
素材画より、「百合と小鳥」、「マザーグースの絵本、紳士用眼鏡」を
額装してこのたび出品いたします。
もしも単行本をお持ちの方は、反転して虹色がかった銀色に
箔押し印刷されたパーツ絵がそれぞれどの箇所に組み込まれているか、
ぜひ探してみてくださいね。(紳士用眼鏡は口絵のシルクハットの傍に、
マザーグース絵本はうしろの見返しの部分にも使用されています。)
d0222386_1823592.jpg

百合と絵本の箇所、見えるでしょうか?小鳥も、実際に使用されたものを
切り抜いてコラージュしました。
絵本は巻末見返しにも。
d0222386_18241425.jpg

d0222386_157621.jpg

そして、モーニングジュエリー(喪に服す期間に着用したり、
個人を悼み偲ぶために身につける装身具)とともに
愛するものを身近に引き寄せ、感じるために身に着けられた
ジュエリーの定番といえば、「Lover's eye(恋人の目)」。
その特別なジュエリーを模して
作中に登場する二人の少年の瞳にひとひらの小さな白薔薇の花弁を
添えて、スワロフスキーの涙粒を一粒加え
小さな黒い額に納めて制作した直筆小品を数点、出品いたします。

・・・と、制作しながら、
途中大事な(!)事に気づきました。
グリーンの瞳は弟のダニー、
もうひとつの「ブルー」の瞳に、何の疑いも抱かず
「Ernest」と兄の名前を付してしまったのですが、
作中に、兄アーネストの瞳は「はしばみの実の色」と
書いてあるではないですか・・・・。
d0222386_1825557.jpg

(この前のほうの場面ですが・・・)

いやはや、もう何も考えずただただ、
「青い小さな瞳に白薔薇の花弁を添えて描きたい!」という
一念だけで突っ走ってしまいました・・・。
というわけで、こちらのブルーの瞳は、銀板写真独特の
ソラリゼーション現象の「青」が、兄アーネストの瞳に
顕れたもの!という設定(?)でどうぞひとつ何卒、
よろしくお願いいたします・・・。(なんという苦し紛れ!)
d0222386_1572737.jpg

そのほか、今回のダゲレオタイピスト展の
テーマとは異なりますが、しばらくこつこつと描きためていた
纏足靴「Lotus Shoe./Castratura」の直筆画も
三点ほど、ギャラリーに入荷の予定です。
今回ギャラリーに新規に納めますのは、
◆「菫と茶器の纏足靴」
◆「菊花と金魚の纏足靴」
◆「蓮花と蝶の水色の纏足靴」
以上の三点です。会場にお越しの際は常設のハト棚コーナーに
設営の予定ですのでぜひご覧くださいませ。
また、上記の直筆原画の作品のほかに
少しだけやさしめの値段の紙モノもご用意いたしております。
d0222386_1582619.jpg

何と申しましても企画展の主役は、ご参加くださる
作家様方。今企画の立案運営を担ってくださっております
ギャラリー内大金庫に「Maison de K 」を構える
アクセサリーブランド「k Plusoi.」の作家koto.様に、
孔雀洞雑貨舗様、スパン社様、Radiostar様、ゆうき蜜子様による
出品に加え、高円寺のArt&Antiques LECURIO様が、
漫画「ダゲレオタイピスト」に纏わるアンティークアイテムを出品され、
また、より濃密な世界観を体感いただけるよう
ギャラリー内の空間演出なども手掛けてくださるそうです。
おりしも五月、ギャラリーの古い石造りの外壁を
白の蔓薔薇が覆いつたう爽やかな初夏のひとときを、
静謐な黒と銀の空間と多彩な作品世界に身を浸しに、
そっと足をお運びになってみてはいかがでしょうか。
皆様のご来場を、心よりお待ち申し上げております。

こんなときに肝心の「ダゲレオタイピスト」単行本が
ありがたいことに版元の青林工藝舎さんでも
在庫がなくなってしまいましたそうで、ギャラリー会場で
単行本のほうはあまり冊数を取り揃えることができませんでした。
書店などでお見掛けの際にぜひ入手していただけましたら
幸いです。

ギャラリーSAGAへアクセスは、ギャラリーブログ内の
地図をご参照ください。水天宮前駅 2番出口からお越し下さいます際は
地上に出ると一瞬方向がわからず迷ってしまいそうになるので、
まずは周囲を落ち着いてご覧いただき、
ドトールコーヒーのある方向へ、とにかくまっすぐ
(このまま進んで大丈夫なんだろうか・・・とちょっと不安に
なりかけるくらいの距離を10分程度)進んでいただき、
すると橋の上に上がる階段が目の前に現れますので、
それを昇りますと、突如隅田川のひらけた景色が広がります。
橋の名前は隅田大橋、左手にスカイツリー、右手に
タワーマンション群を眺めつつ橋を渡り下ったら
小さな信号を渡った右手のすぐの方向に、古い大正モダン建築の
建物のギャラリーSAGAがございます。

ギャラリーSAGAさんでは、もしかしたら
あまり混雑していないとき限定になるかもしれませんが、
今回はなにやらおいしそうな手作りのシロップのお飲み物の
ご用意もあるとの噂が。
清澄白河からお越しのお客様も、門前仲町からお越しくださる
お客様も、(そのほかさまざまなアクセスでいらっしゃるお客様も)
ご無事に辿り着いて、ぜひゆっくりと会場での
お時間をお過ごしくださいませ。




ハトヤマイクコ拝。
[PR]
by junekite | 2016-04-26 16:16 | 日々帖

桜が咲くまでの日々。

いち早いお知らせはこちらから。  ★twitter
d0222386_213980.jpg

住宅街や街中を歩くと、
思いがけず桜の花吹雪に出会うことの多いこの頃です。
風に舞い散る花弁の中に身を置いてみたくて、つい
駆け寄って足を止めてしまいます。そんな桜の木の足元では
淡い色、濃い紫、さまざまな色合いの菫も咲くようになりました。
ひさびさのブログ更新は、やはりこのタイミング、
今年の桜のおもいでをまとめて。
咲き始めから花吹雪のおわりの頃まで
幾度かの雨に遭いながら、気を揉んだよりもずっと長く
咲いてくれていたように思います。
d0222386_214082.jpg

d0222386_2143147.jpg

d0222386_2144791.jpg
d0222386_215639.jpg
d0222386_2152310.jpg
d0222386_2153554.jpg
d0222386_2155216.jpg

今年のお花見には魔法瓶に熱湯を入れて、抹茶と茶筅、
イギリスの古い取っ手無しのスポードのカップを持参して、
緋毛氈ならぬビニールシートの上でお点前遊びを強行。
お茶菓はもちろん、まだ大事に冷蔵庫にとっておいた最後の「霜ばしら」!
*

年明けからずっとこのかた、単行本化に向けて
WEBでの連載が終了した新作漫画「寝台鳩舎」のその後の
ネームと下描きに没入する日々です。
そう、今もってネーム(下描き)の作業中なのです。
ページ数のほうも、やはりというか、予想はしていたものの
当初考えていたよりもずっとボリューム過多になりそうです。

ついに桜が咲き、散ってゆく時期に差し掛かりましたが
「書く(描く)」という姿勢についてこの数か月ほど
考えたり、意識したことはこれまでなかったかもしれません。
するすると調子よく書き進められることは”まれ”で、
あるコマからピタリと先が全く描けなくなり、
七転八倒しても気分転換を図っても、次に描くべき言葉や画が
全く思い浮かばないか、考えを巡らし過ぎて訳が分からなくなって
そのたびに、まるで小さなティースプーンひとつで終わりのない
トンネル掘りをしているような、先の見えない気分に陥ります。

一日の終わりに原稿用紙の真っ黒な消しゴムの擦り痕以外
なにも残せず、それがいよいよ五日も六日も続くように
なると、しらしらと夜が明け始めて諦めてベッドに入る頃には
今日も一日を無為に過ごした、何も生み出さなかった・・・という
虚しさに苛まれ、そんなときは翌日の目覚めもよろしくありません。
ものを作る方、書く(描く)方は、どんな方でも
きっと似たことが必ずあるかと思いますが・・・。

「今日も一日、一コマも進めることができなかった・・・」と、
”日割り”で成果を計るのは、書き(描き)手としての
自分への信頼度がまだまだだということかもしれません。
例えその日、1コマも進められなかったとしても
もしも本当に自分が作品のことを心から離さず、生活の中心に据え、
いつも密接に引き寄せておいて、
そのうえで”その日のうちには何も考え付くことがなかった”のなら、
それはもう仕方がないと、無為とも思えるそういった時間の堆積を
引き受けてこそ、ほんとうの書き(描き)手なのかもしれないと
そんなふうに考えるようになりました。
「寝台鳩舎」のその後を考えながら、同時に
この数か月は「書く(描く)」ということについても、
思いをめぐらした期間ではありました。
そのように意識したとしても、やっぱり思ったように捗るわけでは
ないのですが・・・。(焦)


先頃見たジョルジョ・モランディの絵の、光や色や構成の生み出す
たえまない変奏のゆらぎと桜の季節が一緒なのは心地よかったです。
自分の今の気分と合っていたのかもしれません。
ひさびさにブログを更新しようかなぁと思える気分になったのも、
そんな気分の変わり目があったかもしれません。
(これを書いていたのが新月の日だったからかも・・・。惑星の影響スゴイね!)
本当は残りの作業の膨大さを思うと、なかなか身の引き締まる
思いは変わらないのですが、少しだけ自分の中の風とおしが
よくなったかなという気がします。
というわけで、「紙媒体になるまで読まない!」と
宣言してくださっている(!)複数読者様のためにも、もちろん
WEB公開を通読してくださり、最終話の続きを楽しみにお待ちくださっている
読者の皆様のためにも、最速・最善でよきものをお届けできるよう
頑張ってまいる所存であります。引き続き、お見守りいただけましたら
さいわいです。どうぞ、よろしくお願いいたします~!(´∀`)

*
さてさて、そんな中、
来月の上旬には素敵な企画展が開催されます!
拙著「ダゲレオタイピスト」(青林工藝舎)を題材に、
「白いバラの咲く頃に。~ダゲレオタイピストに捧ぐオマージュ展」が
六名の素敵な作家様のご参加により開催されることになりました。
会期は、5/6(金)~5/9(月)まで。
詳しくは、会場のGALLERY-SAGA様のブログをご覧ください。(地図も掲載されています)
★GALLERY-SAGA
ご参加くださる作家様、および出張店舗様は
孔雀洞雑貨舗様、スパン社様、Radiostar様、ゆうき蜜子様、
antique LECURIO様。そして本企画を立ち上げ、
作家様としてもご参加くださいますのは、GALLERY-SAGAの年代物の大金庫に
博物館のようにひっそりと息づくMaison de Kの管理人にして
自身のブランド「Kplusoi.(ケイプリュゾワ)」では
自然科学にヒントを得た、モードな一点物の”オブジェクサリ”を
制作される作家のKoto.様。
ギャラリー内では、私ハトヤマイクコのサインいり著作本ほか
取り揃えております通称「ハト棚」も、じゅうじつの在庫内容で
皆様をお待ちいたしております!
ダゲレオタイピスト展では私もささやかな小品を出品したいと
思っておりますので、またtwitterなどでチェックのほどをよろしくお願いいたします。

おりしも五月のはじめ、GALLERY-SAGAの外壁をつたう
白い蔓薔薇が咲き誇る季節。四日間だけの、銀板写真のおもてのように儚く静謐な
初夏の時間を、どうぞみなさまお楽しみくださいますように。
心より、お越しをお待ち申し上げております。

*
追伸!先日は、ずっと憧れておりましたさる方よりの
うれしいお申し出をいただき、同じく憧れていたその方の
つくりだす空間へ、はじめて訪れることが叶いました。
きっと、心躍る計画も先々、少しずつではありますが
お伝えできることになるかと思います。
どうぞ、お楽しみにお待ちください・・・!

春から初夏への、このさわやかな季節が
皆様にとってすばらしい時となりますように。
次回、またお会いできる日まで・・・オールヴォワール!
d0222386_2348329.jpg



ハトヤマイクコ拝













[PR]
by junekite | 2016-04-08 01:05 | 日々帖